幻影だった都心を実感した

2012.01.07

神的なものはやはり空間のあり方に通じるようで、聖地のような場所の巨大な伽藍も、メトロポリスの小さな谷筋の一角を成す神社も、私たちに最初に提示されるのは空間の形態であるようだ。続いて現れてきた光景は、川沿いに並ぶ庶民の住宅街。ちと古いアパートがあったり、がさがさっととめられた自転車や単車があったり、椿山荘辺りと対照的でいかにも市井の東京という匂いがする。少し汚れたモルタルの壁に、冬の斜光が作った影が落ちている。

[参考情報]
つるや吉祥亭・本館 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad310359/

天橋立ホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad329976/

本厚木駅のホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/hotel/140000/STA_035130/

「もうそこが早稲田ですよ」というDさんの声に、え、と驚く。案内されて、神田川から南へ外れてちょっと行けば、確かに目の前に都電荒川線の線路だ。これは相当な驚きだった。東京駅と早稲田はそんなに近かったのか?新宿区と千代田区の距離感覚は、私の学生時代には地下鉄東西線と国電の中央線の乗車経験を介してのものしかなかったから、もっと離れているように感じていたのだ。地下鉄や国電であちこち訪れても、駅に程近いところくらいしか訪れていなかったからかもしれない。それが、実はこれほど短い距離でつながっているとは、今日まで実感したことはなかった。つまり、私が学生時代に見、そういうものであろうと考えていた都心は、一種の幻影だったことになる。